熱心な立ち稽古が続いています

昨日の土曜日、午後からの立ち稽古は、演出・中村敬一氏と演出助手・古川真紀さんが揃って1幕と2幕を中心に始まりました。
1幕冒頭からエンジン全開状態の新郎ファディナール(パリに住む裕福な若者、テノール)と絡むのは、彼の館の従僕フェリーチェと、田舎から結婚式に駆け付けた新婦エレナの耳の遠い叔父ヴェジネの二人。ファディナールと合わせて三人全部がテノールという甲高いアンサンブルのシーンが、結婚式当日の朝という、落ち着きのない騒々しい雰囲気を作り出す。
やがて花嫁エレナを伴って現れるのが、エレナの父親、田舎の農場主のノナンクール、田舎丸出しの石頭おやじは低ーいバスの声。大声で文句を言いながらの登場に、なにやら波乱の予兆が….漂ってくる。
そこに、突如事件が。ファディナールの馬が道すがらに食べてしまった帽子の持ち主の女性アナイーデ(ソプラノ)と、その火遊び相手のエミーリオ中尉(バリトン)がいきなり怒鳴り込んできて、同じ帽子が見つからないと夫の元に戻れない…どうする、どうする..と、1幕から早くもドタバタの様相。
音楽も華やかで明るく軽快な中にものすごいエネルギーを持って進んでいく、ファディナールとエミリオの二重唱などは軽快どころでなく人間業とも思えない超早口。思わず引き込まれて、ドラマの中にどっぷりと。

立ち稽古風景
立ち稽古風景
そんな超技巧的な難しいアンサンブルをあっけらかんと涼しい顔をしてこなしているのが、今回のファディナール役の金山京介をはじめ、エミーリオ役の清水勇磨、ヴェジネ役の千葉祐輔、さらにはフェリーチェ役の瀧川幸裕といった若い才能たち。そこに日本オペラ界の実力者たちであるアナイーデ役の小林菜美さん、ノナンクール役の久保田真澄氏などが豪華に絡んでくれる。
さらに2幕に入ると、公演のためのオーディションに受かっての出演となる二人が登場する。
幕開きではパリの婦人帽子の専門店にファディナールが帽子を探しに来るが、そのお店の女性役がソプラノの水野裕子さん。国立の卒業生で舞台歴も豊富なイタリアン・ソプラノの水野さんは、今回我々の活動に賛同してくれての参加です。
もう一人のオーディションを経ての参加者はテノールの鈴木雅人さん。中川香里さん扮するシャンピニー男爵夫人が自宅でお客様を招待してのサロンコンサートの直前の場面、男爵夫人の社交場でのお気に入りの伊達男、アキッレ・ディ・ロザルバ役を演じてくれます。鈴木さんは現在、東京芸大の博士課程に在籍中の身。今回がオペラ舞台へのデビュウとなるため、演技の習得に集中しています。
ソリスト中心の1、2幕の立ち稽古の途中からは、指揮者の河原忠之氏が駆け込んで参加してくれる。もう一度2幕を通して稽古し、その後は細かい歌い手への駄目出しが続いた。
ソリスト達に「お疲れ様」が出て、休憩する暇もなく合唱の音楽稽古が始まる。
この作品は、ソリスト達のドラマを取り巻いて、いつも合唱が絡み、とても重要な要素になっている:
田舎からの結婚式の行列(1、2、3、4幕、混声)、婦人帽子店の女性達(2幕、女声)、男爵夫人の招待客達(2幕、混声)、パリの警護隊員達(4幕、男声)、トゥルードブル広場の住人達(4幕、混声)
夜遅くまで熱心な合唱の音楽稽古が続いた。

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