新しい「くにたちの歌」に向かって

ご無沙汰でございました。
去る3月末日を持って、国立音楽大学音楽研究所のオペラ演奏研究部門の8年間にわたる研究活動を終了いたしました。
ここで一息入れて、来年度早々には、
国立の歌・オペラを代表する新しいメンバー布陣によってオペラの演奏研究サイクルが新しく再開されるものと確信しています。
新しい「くにたちの歌」に向かって。
活動自体はここで途切れますが、このWebサイトとFacebookページは、8年間の活動の記録として可能な限り残しておきます。
特にまだまだ研究途中のニーノ・ロータ関係の「Studiare su Rota 」は、個人的な研究成果のアップを続けてゆきます。
来年度に再開した時に、うまく繋いでゆくことができたらこんな幸せはないと思っています。
長い間のご愛顧に心からの感謝を申し上げます。

小林一男

カテゴリー: サイト, 告知 | 新しい「くにたちの歌」に向かって はコメントを受け付けていません。

最終小節を奏で終えました

afterGP
recit
8年間続いた音楽研究所の「オペラ演奏研究プロジェクト」が、3月5日の「フィレンツェの麦わら帽子」公演においてついに最終小節を奏で終えました。
まったく手探りから始めたイタリア近現代オペラの演奏研究、大学に運よく属してくれていたステージ仲間たちの大きなサポートに寄りかかりながら、ヴェリズモに続くイタリアオペラの系譜を…と、プッチーニ「つばめ」、マスカーニ「友人フリッツ」を上演し、3年目にしてニーノ・ロータという作曲家に運命的に出会うことができました。映画音楽の巨匠として知られたニーノ・ロータの本当の姿は本物の偉大なオペラ作家でありました。「ノイローゼ患者の一夜」、「内気な二人」、「運転教習所」、「かしこいリス」と彼の宝のような小オペラ群を次々と日本初演し、本年ついに彼の代表作で本格的な大作である、オペラ笑劇「フィレンツェの麦わら帽子」の完全上演に至ることができました。
指揮の河原先生、演出の中村先生を始めとしてソリストの研究員の先生方や修了・卒業生たち、プロジェクト受講生や学部生達、すべてのみんなが心を合わせて尽くしてくれた素晴らしい演奏を目の当たりにして、言葉にできないほどの充実感で、感無量…! こんなすごいことを成し遂げてくれたみんなに大きな、大きな感謝の気持ちでいっぱいです。 
更にはこのような研究活動を我慢強く8年間もサポートして頂きました大学の庄野学長先生、杉江部長、演奏課、講堂事務所、付属図書館などの関係機関・部署、関係者の皆様にも心から感謝申し上げます。
♪♪…Finita e’ l’avventura, andiamo a letto a riposar,la notte dolce e pura al nostro amor sorridera’.
冒険は終わったね さあベッドに行って休もう 甘く透き通った夜が僕らの愛に微笑んでくれる ..♪♪
本当にありがとうございました。

小林一男

カテゴリー: オペラ公演, 指揮者, 歌手, 演出, 演奏会, 記事 | 最終小節を奏で終えました はコメントを受け付けていません。

いよいよ全員揃っての立ち稽古

2015.02.24
・大学講堂リハーサル室にて、いよいよ全員揃って、連日のハードな稽古が続いています。合唱団がいくつものグループ(田舎からの結婚式出席者達の行列、パリの帽子屋さんのお針子達、男爵夫人宅の招待客達、パリの市街衛兵達、広場の住人達)を演じ、歌い分けてゆきます。そこに抱腹絶倒劇を繰り広げる名演技者たちばかりのソリストが加わってドラマが練りあがってきます。(画像を直接クリックすると大きくご覧になれます)

帽子屋さんの道具
学生から抜擢のテノール秋山和哉君
4幕の衛兵たち
合唱が入り乱れて
2幕の合唱(男爵夫人宅の招待客達)
2幕インテルメッツォは帽子屋の場面、ファディナール(金山京介)と帽子屋女主人(水野裕子)
ファディナールのテノール金山京介さん
2幕の合唱(男爵夫人宅の招待客達)
3幕幕開きのボーペルトゥイ(小鉄和弘)とファディナール(金山京介)
4幕も大詰め、ノナンクール(久保田真澄)、ファディナール(金山京介)とエレナ(高橋薫子)
4幕のノナンクール(久保田真澄)
4幕フィナーレ間近はボーペルトゥイ(小鉄和弘)とアナイーデ(小林菜美)の両氏
2015@OPK-Gallery

カテゴリー: オペラ公演, 告知, 指揮者, 歌手, 演出, 演奏会, 記事 | いよいよ全員揃っての立ち稽古 はコメントを受け付けていません。

熱心な立ち稽古が続いています

昨日の土曜日、午後からの立ち稽古は、演出・中村敬一氏と演出助手・古川真紀さんが揃って1幕と2幕を中心に始まりました。
1幕冒頭からエンジン全開状態の新郎ファディナール(パリに住む裕福な若者、テノール)と絡むのは、彼の館の従僕フェリーチェと、田舎から結婚式に駆け付けた新婦エレナの耳の遠い叔父ヴェジネの二人。ファディナールと合わせて三人全部がテノールという甲高いアンサンブルのシーンが、結婚式当日の朝という、落ち着きのない騒々しい雰囲気を作り出す。
やがて花嫁エレナを伴って現れるのが、エレナの父親、田舎の農場主のノナンクール、田舎丸出しの石頭おやじは低ーいバスの声。大声で文句を言いながらの登場に、なにやら波乱の予兆が….漂ってくる。
そこに、突如事件が。ファディナールの馬が道すがらに食べてしまった帽子の持ち主の女性アナイーデ(ソプラノ)と、その火遊び相手のエミーリオ中尉(バリトン)がいきなり怒鳴り込んできて、同じ帽子が見つからないと夫の元に戻れない…どうする、どうする..と、1幕から早くもドタバタの様相。
音楽も華やかで明るく軽快な中にものすごいエネルギーを持って進んでいく、ファディナールとエミリオの二重唱などは軽快どころでなく人間業とも思えない超早口。思わず引き込まれて、ドラマの中にどっぷりと。

立ち稽古風景
立ち稽古風景
そんな超技巧的な難しいアンサンブルをあっけらかんと涼しい顔をしてこなしているのが、今回のファディナール役の金山京介をはじめ、エミーリオ役の清水勇磨、ヴェジネ役の千葉祐輔、さらにはフェリーチェ役の瀧川幸裕といった若い才能たち。そこに日本オペラ界の実力者たちであるアナイーデ役の小林菜美さん、ノナンクール役の久保田真澄氏などが豪華に絡んでくれる。
さらに2幕に入ると、公演のためのオーディションに受かっての出演となる二人が登場する。
幕開きではパリの婦人帽子の専門店にファディナールが帽子を探しに来るが、そのお店の女性役がソプラノの水野裕子さん。国立の卒業生で舞台歴も豊富なイタリアン・ソプラノの水野さんは、今回我々の活動に賛同してくれての参加です。
もう一人のオーディションを経ての参加者はテノールの鈴木雅人さん。中川香里さん扮するシャンピニー男爵夫人が自宅でお客様を招待してのサロンコンサートの直前の場面、男爵夫人の社交場でのお気に入りの伊達男、アキッレ・ディ・ロザルバ役を演じてくれます。鈴木さんは現在、東京芸大の博士課程に在籍中の身。今回がオペラ舞台へのデビュウとなるため、演技の習得に集中しています。
ソリスト中心の1、2幕の立ち稽古の途中からは、指揮者の河原忠之氏が駆け込んで参加してくれる。もう一度2幕を通して稽古し、その後は細かい歌い手への駄目出しが続いた。
ソリスト達に「お疲れ様」が出て、休憩する暇もなく合唱の音楽稽古が始まる。
この作品は、ソリスト達のドラマを取り巻いて、いつも合唱が絡み、とても重要な要素になっている:
田舎からの結婚式の行列(1、2、3、4幕、混声)、婦人帽子店の女性達(2幕、女声)、男爵夫人の招待客達(2幕、混声)、パリの警護隊員達(4幕、男声)、トゥルードブル広場の住人達(4幕、混声)
夜遅くまで熱心な合唱の音楽稽古が続いた。

カテゴリー: オペラ公演, コレペティ, 告知, 指揮者, 歌手, 演出, 記事 | コメントする